八千代八福神めぐり

福神信仰と八千代八福神

福神信仰と八千代八福神

人々は昔から日々の幸せを願って神仏に加護を求め、生業(なりわい)をかさねてきました。室町時代から江戸時代にかけていろいろな福の神に祈りをこめた参詣がはやり、現世利益を期待して福神信仰が発達しました。やがて正月に「七福神めぐり」という七人の神を巡拝して祈願する形態が定着しました。一般的に七つの福神は、恵比寿(蛭子)・大黒天・毘沙門天・弁財天・布袋尊・福禄寿・寿老人であり、「七難即滅、七福即生」の説によるといわれています。

七福神めぐりは今や市民的な信仰活動となり、福神は東京はじめ全国的に安置されていて、現在でも新規に安置される所が増えています。このことに鑑み、八千代市郷土歴史研究会では昭和63年(1988)に七福神が安置されている形態を東京都や千葉県内について研究し、それを当会の機関誌『史談八千代』第13号と同14号で発表しました。その他新たに「史談八千代34号」に詳細を記載しております。

八千代八福神安置プラン

八千代八福神安置プラン

八千代市内で福神めぐりができたらよりいっそうの願いと目的をもったお詣りができるのではないか、新しい市内名所づくり(今でいう街づくり)に貢献できるのではないかという願望から安置プランができました。福神安置は八千代の八にあやかりよりいっそうの福徳を求め、一般的な七福神に吉祥天を加えた「七福より福がある」八千代にふさわしい「八福神」を創設しました。

この企画をもって八千代市仏教連合会に創設願いを提案したところご賛同いただき、同会の尽力で翌年の平成元年(1989)に八福神が安置されました。福神安置候補寺は福神が従来から安置されている寺のほかに新設をお引き受けいただいたところもあり、真言宗・日蓮宗・曹洞宗の各宗にまたがり、市内全域に及ぶ特色ある新名所が実現しました。 その後、各お寺さんには八福神の旗がひるがえり、八福神がすっかり定着し、正月といわず四季折々に巡拝されるようになりました。なかには貞福寺のように八福神すべての石像を備えられたところもあります。しかし創設から時間の経過とともにご住職の代替わりもありますが、寺城や周囲の開発が進む中で各寺のご努力により地域のお寺さんとして気軽に巡拝できるように見守っていただいております。

当会では、八福神がさらに市民にとって少しでも心のオアシスにでもなれればと願い、歴史探索とあわせた八福神めぐりのガイドブックを作成いたしました。

八福神の福神として「吉祥天」が選ばれた経緯・理由

八福神の福神として「吉祥天」が選ばれた経緯・理由

「福神信仰」によると、七福神の七つの福神は江戸時代のなかごろに江戸で定着したもので、それまでは福神に吉祥天が入ったり抜けたり適当に設定されていました。  吉祥天は毘沙門天の妃であるといわれ、主に貴族に崇拝された紅一点でしたが、七つの福神に吉祥天を入れると弁天様がやきもちをやくので除外したという巷説があり、もっぱら紅一点は弁天様となっていました。しかし七種の福神の内容との定説はなく、七種でなくてはならない理由はありません。

八千代で創設するにあたり、まず、八千代だから八にあやかって「七福より福がある八福神」にしようと発想し、八番目に入れる福神は歴史的に見て吉祥天が最適と決定したのであります。かくして八千代八福神は紅二点となりました。以上、特色ある八福神ができたわけです。

八千代八福神めぐり

毘沙門天 毘沙門天

1.毘沙門天(正覚院)

四天王の随一、北の守護神、多聞天のこと。梵名をバイシラバナといい、護国護法の神、福徳財富の神、独尊としても崇拝される。毘沙門天の腹部にある鬼面を天邪鬼(あまのじゃく)といい、本来水神のなごり。

正覚院の所在地八千代市村上1530−1

毘沙門天 池証山鴨鴛寺正覚寺(PDF)

弁財天 弁財天

2.弁財天(長福寺)

もともと弁才天とも書き、弁天ともいう。梵名をサラスバチーといい、インドのサラスバチー河を神格化したもの。弁才・音楽・衣食住・財福をあたえ、天災地変を徐滅する神。農耕の神としてよく水辺に祭られている。

長福寺の所在地八千代市米本1587

弁財天 米本山長福寺(PDF)

大黒天 大黒天

3.大黒天(妙徳寺)

梵名をマハー・カーラといい、マハーは大、カーラは黒暗の意なので大黒天という。大自在天(シバ神)の化身といわれ、戦闘・財福・冥府の三神の性格を持つ。施福の善神として商家で尊崇される。

妙徳寺の所在地八千代市真木野244

大黒天 高誉山妙徳寺(PDF)

吉祥天 吉祥天

4.吉祥天(妙光寺)

五穀豊穣など一切の福徳を司る天尊で、藤原時代以降には毘沙門天の后とされた。ヒンズー教三大神の一つであるビシュの妃、梵名をシリー・マハー・デビーという。唐服のきれいな姿である。福神選択史の中で七福神に加えられることもあった。

妙光寺の所在地八千代市小池531

吉祥天 常寶山妙光寺(PDF)

福禄寿 福禄寿

5.福禄寿(東栄寺)

中国の神。南極の化身といわれ、人望をあらわす。また福(幸福)と禄(高給)と寿(長寿)を授けるという。寿老人と同体異名という説もある。

東栄寺の所在地八千代市保品917

福禄寿 星埜山東栄寺(PDF)

恵比寿 恵比寿

6.恵比寿(貞福寺)

日本固有の神。もとは「エビス」は異邦人をさし、異境から来臨して幸いをもたらす客神(まれびと)であった。イザナギノミコト、イザナミノミコト二神の間に最初に生まれたヒルコノミコト、またはコトシロヌシノカミともいわれる。辺境の海辺の異民族の神であったらしい。航海の神・漁業、商売繁盛の神として尊崇される。

貞福寺の所在地八千代市村上1530-1

恵比寿 愛宕山貞福寺(PDF)

布袋尊 布袋尊

7.布袋尊(観音寺)

中国の禅が生んだ福の神。唐末五代のころに実在した釈契此(しゃくかいし)という高僧の姿で、中国では弥勒仏の化身と信じられている。その姿はおおらかさを表現し、堪忍と和合を教えてくれる。

観音寺の所在地八千代市高津1347

布袋尊 高津山観音寺(PDF)

寿老人 寿老人

8.寿老人(長福寺)

寿老神とも書く。中国の長寿の神、老人星の化身、老子の化身ともいわれる。無病長寿を守護し、毎年2月上旬の夜、地平線に出現するという。七福神の中に寿老人を除き吉祥天を入れる例もあった。

長福寺の所在地八千代市萱田1427

寿老人 萱田山長福寺(PDF)

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